「もう一度、来てもらえますか」
免許の更新に行って、そう言われた方がいらっしゃいました。
視力が、基準に届かなかったんです。
その方は、こうおっしゃいました。
「普通に見えてるつもりだったんですけどね」
この「つもり」が、いちばんの落とし穴です。
視力というのは、ゆっくり落ちていきます。
ある日突然かすむわけではありません。1年で少し、また1年で少し。
そして人間の脳は、優秀すぎるんです。
少しぼやけた景色を、記憶と経験で補正して、「見えている」ことにしてしまいます。
だから本人には、落ちた自覚がない。
測って初めて、3年前の自分とは違う目になっていることに気づきます。
免許の更新では、こういう基準があります。
やっかいなのが、この深視力です。
3本の棒が並んでいて、真ん中が前後に動く。同じ位置に並んだ瞬間にボタンを押す、あの検査です。
これは「よく見える」だけでは通りません。左右の目が、きちんと協力して働いているかが問われます。
片方の目に頼る癖がついていると、視力そのものは良くても落ちます。
お仕事で運転される方にとって、これは死活問題です。
都会の話であれば、電車があります。
でも、私たちが店を構えているこの地域では、事情が違います。
買い物に行く。病院に行く。孫を迎えに行く。
そのすべてに、車が要ります。
免許を返すというのは、単に運転をやめることではありません。
自分で決めて、自分で動ける暮らしを手放すということです。
だからこそ、私たちは「まだ乗れるうちに、ちゃんと測る」ことを、しつこいくらいお勧めしています。
返納すべき時が来たら、それは受け入れるべきです。
でも、メガネを合わせれば続けられたはずの時間を、測らなかったせいで失うのは、あまりにもったいない。
更新のハガキが届いてから慌てる方が、毎年たくさんいらっしゃいます。
ですが、ハガキが来てからでは、選べる時間がありません。
急いで作ったメガネは、たいてい、しっくりきません。
試験に通るためだけの一本と、これから3年間かけ続ける一本は、本来まったく違うものです。
だから、こうお伝えしています。
更新の3か月前に、一度測りに来てください。
3か月あれば、じっくり選べます。慣らす時間も取れます。深視力が不安な方は、両眼のバランスから整えていくこともできます。
これは、試験対策の話ではありません。
その先の3年間を、安心して運転するための準備です。
メガネセンターには専属の医師が在籍し、検査に携わっています。
視力の数字を出すだけでなく、目の状態そのものを確認します。
見えにくさの奥に、白内障や緑内障が隠れていることも、決して少なくありません。
検査とカウンセリングは無料です。所要時間は約60分。
次の更新は、いつですか。
その日が来る前に、一度、ご自分の目を数字で確かめておいてください。