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「補聴器はまだ早い」の“まだ”は、いつまでですか

「補聴器はまだ早い」の“まだ”は、いつまでですか

「補聴器? まだ早いよ」

ご家族に付き添われて来店された方の、決まり文句です。

では、お聞きします。

その「まだ」は、いつまででしょうか。

聞こえの低下は、本人が一番気づきにくい

視力と違って、聞こえはゆっくり、静かに変わっていきます。

高い音から少しずつ聞こえにくくなるので、「聞こえない」のではなく「相手がはっきりしゃべらない」と感じるんです。

テレビの音量が上がる。聞き返しが増える。会話の輪の中で、笑うタイミングが少し遅れる。

先に気づくのは、いつも本人ではなく、まわりの家族です。

だからこそ「まだ早い」と「もう必要」の間に、長い空白の時間が生まれます。

「聞こえにくいまま」の時間には、代償があります

聞こえづらさを放っておくと、困るのは会話だけではありません。

聞き返すのが億劫になって、会話が減る。会話が減ると、外出や人付き合いが減る。

近年の研究では、聞こえの低下を放置することが、社会的な孤立や認知機能への影響と関係することも指摘されています。

もうひとつ、大切なことがあります。

補聴器は、聞こえの低下が進みすぎてからでは、慣れるのが難しくなるのです。

脳が「音の少ない世界」に慣れきってしまう前に始めるほうが、ずっとスムーズに使いこなせます。

「まだ早い」と先延ばしにした時間が、そのまま「慣れにくさ」になって返ってくる——もったいない話だと思いませんか。

まずは「測るだけ」で構いません

メガネセンターでは、聴力測定を無料で行っています。

測ったからといって、補聴器をお勧めするとは限りません。

まだ必要のない方には、「まだ必要ありません」と申し上げます。それが私たちの「親切なメガネ屋さん宣言」です。

耳の病気が疑われる場合には、補聴器の前に医療機関の受診をご案内します。

ご本人を説得できずに困っているご家族の方へ。

「補聴器を買いに行こう」ではなく、「聞こえを測ってもらおう」と誘ってみてください。

その一歩だけで、十分です。あとは私たちが、ゆっくりお話をうかがいます。