「最近、仕事帰りの運転が怖くて」
「夏は平気だったのに、暗くなると急に見えにくいんです」
10月に入ると、店頭でこうしたご相談が増えてきます。
気のせいでも、年齢のせいだけでもありません。
暗くなると、目はいつもと違う見え方をしているのです。
夏のあいだは明るかった夕方5時台の帰り道も、10月を過ぎると薄暗くなり、11月にはすっかり夜になります。
運転の時間は変わらないのに、見える景色だけが変わっていく。
なかでも気をつけたいのが、日が沈む前後の「薄暗い時間」です。
目が暗さに慣れきっていないうえに、歩行者や自転車がまわりの景色に溶け込んで見えにくくなります。
ライトをつけるかどうか迷うくらいの時間が、じつはいちばん見えにくいのです。
ひとつめは、瞳が大きく開くこと。
暗いと、光をたくさん取り込もうとして瞳が開きます。すると、昼間は目立たなかった小さな度数のずれや乱視が表に出てきて、ライトがにじんだり、伸びて見えたりします。
ふたつめは、ピントが少し近くに寄ること。
暗い場所では、目のピントがわずかに手前に寄る性質があります。「夜だけ遠くがぼやける」という方は、これが原因のことがあります。
みっつめは、目の中の光の通り道が曇ってくること。
年齢とともに、目の中のレンズ(水晶体)は少しずつ濁っていきます。濁りがあると光が散らばり、対向車のライトがまぶしく感じます。
昼間は問題なく見えていても、夜になると見えにくい。それには、ちゃんと理由があるのです。
まず確認したいのは、今のメガネの度数が、今の目に合っているかです。
昼間なら気にならない程度のずれでも、夜になると見え方に響きます。
乱視がある方は、度数だけでなく角度まで正確に合わせることで、ライトのにじみがぐっと減ります。
(乱視については、以前の記事「夜のライトがにじむのは、乱視のサインかもしれません」でも詳しくお話ししています。)
次に、レンズの状態です。
細かい傷や、はがれかけたコーティング、指紋の汚れは、夜になると光を散らす原因になります。何年も使っているメガネは、一度レンズを見せてください。
もうひとつ、正直にお伝えしたいことがあります。
「夜の運転用」として売られている黄色いレンズのメガネがありますが、色の付いたレンズは、目に届く光を減らします。暗い夜道を、さらに暗く見ることになるのです。
夜の運転に必要なのは、色ではなく、合った度数と、きれいなレンズです。
ひとつだけ、注意していただきたいことがあります。
夜のまぶしさやかすみは、白内障など目の病気の始まりのサインであることもあります。
メガネセンターでは、専属医師が検査に携わる体制を整えています。度数を測るだけでなく目の状態も確認し、必要があれば医療機関の受診をお勧めしています。
「メガネで良くなる見えにくさ」なのか、「診てもらうべき見えにくさ」なのか。その見きわめも、私たちの仕事です。
これから冬にかけて、夜の運転はますます増えていきます。
「最近、夜が見えにくい」と感じたら、それは目からのサインかもしれません。
視力の測定は無料です。お仕事帰りでも、お気軽にお立ち寄りください。
安心して運転できる夜道は、思っている以上に快適ですよ。