「私、まだ老眼じゃないんですけど」
40代のお客様から、いちばんよく聞く言葉かもしれません。
たいてい、そのあとにこう続きます。
「ただ、夕方になると、なんか見づらくて」
それ、もう始まっています。
多くの方が誤解されています。
老眼というと、新聞を遠ざけて読む——あのイメージですよね。
でも実際は、あそこまで来るずっと前から始まっています。
最初のサインは、見えにくさではありません。
「疲れ」です。
目のピントを合わせる力は、40歳前後から誰でも落ちていきます。
落ちた分は、筋肉が頑張って補います。だから、まだ見えるんです。
見えているのではなく、無理をして見ている。この状態が「疲れ」として出てきます。
「遠近両用は、まだ早いです」
これも、本当によく言われます。
お気持ちはよくわかります。認めたくないですよね。私も同じ年代ですから。
ただ、ひとつだけ知っておいていただきたいことがあります。
遠近両用は、早く始めた人ほど、楽に慣れます。
度数の差が小さいうちに始めれば、違和感はほとんどありません。
逆に、限界まで我慢してから作ると、いきなり大きな度数の差を受け入れることになります。「遠近両用は合わなかった」とおっしゃる方の多くが、実はこのパターンです。
慣れられなかったのではなく、始めるのが遅かった。それだけのことなんです。
先日、ようやく遠近両用を作られた方が、こうおっしゃいました。
「もっと早く来ればよかった」
その方は、3年ほど我慢されていたそうです。
その3年で失ったものを、考えてみてください。
夕方の集中力。読みたかった本。孫の顔を見るときの、あの一瞬のもどかしさ。夜の頭痛。
どれも、レシートには載りません。
でも確実に、払っているんです。
私はこれを「見えない支払い」と呼んでいます。
やっかいなのは、払っていることに自分では気づけないところです。
「何歳になったら作るべきですか」ともよく聞かれます。
年齢では決まりません。
決め手になるのは、あなたが一日をどう過ごしているかです。
パソコンに向かう時間、運転する距離、手元の作業の多さ、夜にどれくらい目を使うか。同じ45歳でも、必要なレンズはまったく違います。
メガネセンターでは、度数を測る前に、まずその話をうかがいます。
数字だけでは、あなたに合う一本は決まらないからです。
目の疲れというのは、体が出してくれている請求書のようなものです。
放っておいても、督促は止まりません。むしろ金額が増えていきます。
「まだ見えるから」で先送りにしてきた方こそ、一度測ってみてください。
検査とカウンセリングは無料です。所要時間は約60分。
作らなくても、まったく構いません。
いまの自分の目が、どういう状態なのか。
それを知っておくだけで、この先の10年がずいぶん違ってきます。