「年のせいか、なんとなくかすむんだよね」
70代のお客様が、何気なくおっしゃいました。
新聞は読める。テレビも見える。生活に大きな支障はない。
ただ、なんとなく、かすむ。
この「なんとなく」こそ、聞き流してはいけない言葉だと私たちは思っています。
白内障は、目の中のレンズにあたる「水晶体」が濁ってくる病気です。
特別な病気ではありません。加齢とともに、誰にでも起こります。白髪と同じようなものだと考えてください。
やっかいなのは、その進み方です。
ある日突然、真っ白になるわけではありません。何年もかけて、少しずつ、少しずつ濁っていきます。
あまりにゆっくりなので、脳が慣れてしまう。
だから本人は「年のせい」「疲れのせい」と思い込み、かなり進むまで気づかないんです。
最後のひとつは意外かもしれません。白内障の進み方によっては、一時的に近くが見えやすくなることがあり、「目が良くなった」と喜んでいるうちに進行していた、というケースもあるんです。
ここが、私たちの出番です。
かすみの原因が度数のずれなら、メガネで解決します。
でも、水晶体の濁りから来るかすみは、レンズをどう変えてもスッキリしません。
この見極めを、勘でやってはいけません。
メガネセンターでは専属医師が検査に携わり、度数だけでなく目の状態を確認しています。白内障が疑われる場合は、医療機関の受診をお勧めし、橋渡しをします。
そして、これだけは覚えておいてください。
白内障は、いまや手術で見え方を取り戻せる病気です。
怖がって目をそらすより、早く知って、備える。それがいちばん賢い付き合い方です。
手術のあとも、メガネの出番は続きます。見え方が変わったあとの度数合わせも、私たちの仕事です。
気づく前も、治療のあとも、ずっと伴走する。地域のメガネ屋の役割は、そこにあると思っています。
「なんとなくかすむ」——その一言を、店で聞かせてください。
検査は無料です。年のせいかどうか、確かめてから決めましょう。